二世のブラジル人としての自覚

聖市邦人学生連盟は1934年(昭和9)10月21日に結成された中学生以上の親睦団体。『学友』はその機関誌。この論文(原文はポルトガル語で、これは翻訳)中の「我々の祖国はブラジルである。遠い未見の国、菊の花は愛することはできない。」という箇所が在留邦人社会の中で不敬罪にあたるとして騒ぎ出す人が出た。総領事館では、同年10月からサンパウロ日本人学校父兄会を通じて学資補助を開始していたが、これを問題として、日本政府から学資を受けている者に、聖市邦人学生連盟を脱退せよと申しつけた(菊花事件(学連事件))。

画像『二世のブラジル人としての自覚』