国外追放される日本人の受入を表明する日本政府ノート・バーバル

Note Verbale dated 19 October. FSP 3488

Note Verbale on the expulsion of certain Japanese citizens in Brazil

No. 34/LJS

ノート・バーバル

 日本政府は、東京のスウェーデン外交団に敬意を表し、謹んでブラジルにおける何人かの日本人市民の追放に関し及び日本政府に管轄のスウェーデン当局に講ずることを希望する措置を示すよう求める1946年8月21日付け同使節団ノート・バーバルBB-288/46を受領したことを申し上げます。日本政府は、スウェーデン外交使節団に対し、本件へのその御厚意に感謝を表明することを希望いたします。

 日本政府は、ブラジル政府と国民が変ることなく日本人住民の問題を友好的な態度と人道的精神で取り扱うことを確信して、ブラジル政府により決定されたいかなる措置にも異議はなく、国外追放される日本国民を受け入れる用意があります。

 日本政府は、問題のテロリストの活動について深く憂慮しておりますが、現下の状況において事件の詳細と事情に関する情報はなく、そのために本件に関して表明すべき特別な見解を持っておりません。しかしながら、日本政府は、事件が、おそらく多分に日本の状況を知らない人たちの誤解に原因があると思量し、通信の再開と時間の経過により日本の状況がより理解されるようになるとともに、誤解は解けて、事態は正常化すると期待しております。恐縮ながら、日本政府は、追放の可能性があると発表されている1,000人の日本人の問題を含む、実施の可能性のある将来の追放に関してブラジル政府が再考して下さることを希望していることを申し上げます。追放の根拠となる追放令の内容と追放され又は追放されるであろう日本人の名簿を日本政府にお送りいただければ、感謝申上げます。

 日本政府は、現在、追放された日本人の輸送のための措置を取ることができませんので、ブラジル政府が、合衆国政府に協議した後、適当と考える処置を取ることを日本政府が希望していることを、スウェーデン外交使節団が親切にブラジル政府に伝達していただければ感謝申し上げます。

1946年10月19日

(※翻訳は当館職員による試訳である。)