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ネパール国立図書館長等の招へい


資料の補修に関する研修風景

IFLA/PACアジア地域センターの協力活動の一環として、ネパール国立図書館長ヤダブ・チャンドラ・ニラウラ氏、ネパール教育省のヤム・バハドゥル・バシャル氏を平成28年2月15日から19日まで招へいし、防災を中心とした資料保存に関する研修とネパール状況報告会を実施しました。

資料保存に関する研修に加えて、一行は日本の図書館の概況についても学びました。さらに、国際子ども図書館にも訪れ、免震構造などを見学しました。また、日本の公共図書館、学校図書館の状況を知るために、千代田区立千代田図書館、荒川区立荒川第三中学校及び同汐入東小学校を見学しました。

ネパール状況報告会

ネパール状況報告会は2月17日の午後、国内の関係者を招いて開催されました。ニラウラ氏はネパールの図書館の概況と地震後のネパール国立図書館の状況について報告しました。ネパール国立図書館の建物は昨年4月とその後の余震により倒壊の危険性があるため立ち入り禁止となっており、図書館資料は近くの学校の教室にビニール袋につめて退避させました。不幸中の幸いで、資料を退避させた翌日にモンスーンが始まるなど、大雨による被害は免れることができました。しかし、教室が狭いため、退避場所における図書館サービスは提供できていません。政府は新しい図書館の建築のため予算を支出することとしており、現在、建設予定地を探しているところです。バシャル氏はネパールの教育制度と学校図書館について報告しました。一般的にネパールの学校図書館は貧しい状況にありますが、政府は学校図書館の強化を図ることとしており、「一つの学校に一つの図書館」というプログラムを実施しています。報告に続く質疑応答では、大震災から学んだ教訓を図書館の復興等にいかに活かしていくかが話題となりました。


ネパール状況報告会 報告する両氏(左からバシャル氏、ニラウラ氏)

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