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平成28年度全国書誌データ・レファレンス協同データベース利活用研修会を開催しました

NDL書誌情報ニュースレター

NDL書誌情報ニュースレター2016年3号(通号38号)

【はじめに】

公共図書館や学校図書館などの職員をおもな対象として、全国書誌データの利活用レファレンス協同データベース事業を紹介する研修会(以下、研修会といいます)を、8月5日(金)に国立国会図書館(NDL)の東京本館で、8月19日(金)に関西館で開催しました。

研修会は、講義・実習の後、ワークショップという流れで行いました。

講義・実習では、NDLが提供している全国書誌データやレファレンス協同データベースの利用方法を、実際の図書館での利活用事例を交えつつ紹介し、参加者には、全国書誌データを利用した簡便な文献リストの作成や、レファレンス協同データベースへの登録の演習問題に取り組んでいただきました。

ワークショップでは、五つのグル―プに分かれた参加者に、全国書誌データやレファレンス協同データベースを実際に図書館業務でどのように活用できるかを検討していただきました。

研修会終了後には、参加者同士の情報交換の場として、交流会を設けました。

東京本館29名、関西館は27名の参加があり、終了後のアンケートでは、多くの方から「満足」との回答をいただくことができました。

以下に、研修会の概要を報告します[1]

【研修会の内容】

1. 講義・実習(前半):レファレンス協同データベースの概要・利用方法と利活用事例紹介(80分)


「レファレンス協同データベースの概要・利用方法と利活用事例紹介」の講義(関西館会場)

はじめに、レファレンス協同データベース事業の概要として、事業の目的、参加館数、登録データ件数などをご紹介しました。参加館数は709館と年々増えており、データの登録件数は約169,000件です(2016年6月末現在)。アクセス件数は、個別のデータをインターネットの検索エンジンで検索できるようになった平成25年度以降、急増しています。

つぎに、レファレンス事例を記録する意義やデータ化する必要性について説明しました。レファレンス事例を記録することで、レファレンスのスキルの向上や役立つ情報の共有化が図られ、レファレンス処理の迅速化などの効果が期待されます。そのためには、紙で記録するよりもデータベースを構築することが有効です。

そして、「システムを使いこなす」・「データを活かす」ために、レファレンス協同データベースの基本的な使い方や利活用事例を紹介しました。レファレンス協同データベースには、さまざまな検索方法や登録方法が用意されており、個別のデータについて公開範囲も設定できます。また、参加館支援機能として、登録されたレファレンス事例や調べ方マニュアルにコメントを付すことができる機能、未解決事例の登録があったときやコメントが到着したときにメールで通知する機能、統計機能などを備えています。

そのほか、登録したレファレンス事例が新聞等のメディアにとりあげられた参加館の実例を紹介し、レファレンス協同データベースへの参加が、図書館活動のPRに役立つ場合もあることを説明しました。

最後に、参加者に以下の演習問題を解いていただき、レファレンス協同データベース(研修環境)に登録していただきました。

<演習問題>

次の文章を読んで、インターネット情報源から調査し、その結果をレファレンス事例として登録してください。

「香川県は直島にある地中美術館というところに行くので、下調べをしに来ました。知人から、この美術館の建築と作品について図版とともに詳しく解説した書籍が刊行されていると聞いたのですが、タイトルを忘れてしまいました。国立国会図書館に所蔵しているとは聞いていたのでNDL-OPACを「地中美術館 解説」という語で検索したのですが、見つかりません。本当に所蔵があるか調べていただけないでしょうか。」

【ヒント】美術館の公式ウェブサイト 売店(ストア)の案内 国立国会図書館サーチ

(解答例は、レファレンス協同データベースの講義・実習資料の別紙2をご覧ください。)


レファレンス協同データベース
イメージキャラクター「れはっち」

2. 講義・実習(後半):全国書誌データの特徴・利用方法と利活用事例紹介(45分)


「全国書誌データの特徴・利用方法と利活用事例紹介」の講義(東京本館会場)

はじめに、全国書誌データの特長を紹介しました。

NDLが提供する全国書誌データは、法定納本制度に基づいて網羅的に収集した国内出版物をもとに作成しているため、データ件数が豊富です。官庁出版物や地方自治体の出版物など、市場に流通していない出版物のデータも作成しており、広範囲な資料をカバーしています。

書誌データに「著者標目」や「件名標目」を付与して典拠データとリンクさせており、複数の表記がある著者の書誌データや、同じテーマの書誌データをまとめて検索することができます。

公共図書館や学校図書館では、全国書誌データを無償でご利用いただけます。

資料がNDLに到着してから約4日後には新着書誌情報(作成中の書誌データ)を提供し、約1か月後には完成した書誌データを提供しています。新着書誌情報の約7割の書誌データにはNDCが付与されています。

つぎに、全国書誌データの入手方法、利用方法を説明しました。

全国書誌データのおもな入手方法には、NDL-OPACからテキストファイルをダウンロードする方法と、国立国会図書館サーチ(NDLサーチ)のAPI機能を利用する方法の二つがあります。

図書館システムで利用する場合は、検索用API、またはハーベスト用APIを図書館システムに実装する方法があります[2]NDLサーチが提供するAPIを実装している図書館システムでは、自動的にNDLサーチの書誌データを検索し、取得することができます[3]。検索用APIを実装した図書館システムで目録作成などを行っている事例として、埼玉県立新座高等学校みはらし図書館を紹介しました。

図書館システムを使わずに利用する方法には、書誌データを利活用するためのツールを使って文献リストを作成する方法があり、実演しながら紹介しました[4]

書誌データを利活用するためのツールとしては、「NDL書誌データ取得シート」と「NDL書誌データ検索シート」を紹介しました。参加者には、実習として、「NDL書誌データ取得シート」を使った文献リストを作成していただきました。資料に表示されているISBNのバーコードをリーダーで読み込むと、NDLサーチから書誌データをExcelに簡単に取り込むことができます[5]

「NDL書誌データ取得シート」と「NDL書誌データ検索シート」を利用している事例として、埼玉県立新座高等学校みはらし図書館と、東京大学駒場博物館資料室を紹介しました。


全国書誌データのロゴマーク

3. ワークショップ(85分)

五つのグループに分かれた参加者に、全国書誌データまたはレファレンス協同データベースについて、それぞれの図書館でどのように活用できるかを検討し、グループごとに発表していただきました。各グループとも、活発な議論や意見交換が行われました。


ワークショップの様子(東京本館会場)

おもな発表内容は、以下のとおりです。

(1)全国書誌グループ

どのような業務にNDLの書誌データを利用できるか、どのようにするとそれが実現できるかについて、発表していただきました。

目録作成に使用したい、レファレンスの際に使いたいなどの発表がありました。

目録作成に使用したいと発表したグループからは、NDLには郷土資料や和古書などの書誌データの入力を進めてほしいとの意見がありました。書誌データを利用する各館では、目録に関するガイドラインの作成、コンピュータリテラシー向上の必要性があるなどの意見がありました。また、自館の書誌データを公開し、他館にも使ってもらえるようにすることも大事との話もありました。

レファレンスの際に使いたいというグループからは、つぎのような話がありました。レファレンスでは、多くの情報源を探索するため、最終的に回答として紹介する情報源を後からまとめるのに手間がかかります。そこで、探索しながら発見した情報源を、「NDL書誌データ取得シート」を使って記録しておけば、簡単にリストが作成でき、利用者からの要望があれば、すぐにリストを提供できるとのことでした。そのほか、発注リスト作成に使いたいと発表したグループもありました。また、「NDL書誌データ取得シート」や「NDL書誌データ検索シート」を利用すれば、統一した形式で発注リストの作成が可能になる、入力作業の時間が節約できるなどのメリットがあるとの意見もありました。

(2)レファレンス協同データベースグループ

レファレンス協同データベースをどう利用したいか、レファレンス協同データベース利用のメリット・懸念点・課題について発表していただきました。

レファレンス協同データベースをレファレンスの成果の蓄積のために使いたいと発表したグループが多数ありました。

メリットとしては、過去の自館のレファレンス事例や他館の事例を容易に検索できること、レファレンス担当者間で情報共有が可能になること、レファレンスのスキルアップに活用できること、同じようなレファレンス事例が登録されている場合もあり、迅速なレファレンスが行えることなどが挙げられました。

懸念点・課題としては、担当者の人数が少ない館や規模の小さい館では、パソコンなどの作業環境が整っていない場合があることや、事例の入力作業が負担になってしまうことなどが挙げられました。ただし、入力作業の負担の解決方法については、将来の自分のためになるという意識を持つ、メールチェックや業務日誌のついでに入力するなど習慣化してはどうかといったアイデアを示したグループがありました。そのほか、紙媒体で記録してきた事例の登録をどうするか、個人情報保護や守秘義務などの観点から、公開できない事例があることなども挙げられました。

そのほか、SNS連携機能があり、Twitterなどでレファレンス事例のPRが行えるのがよいが、館外からの反響が大きかった場合、問い合わせへの対応をどこまで行うかの線引きが難しいという話もありました。それぞれの懸念点・課題について講師から対策をコメントしました。

【おわりに】

今回の研修会も、多くの参加者から「満足」との感想をいただきました。「自館に戻って、もっと活用できる方法を探れそう」、「基本的な事項について知ることができ、非常に得ることが多かった」、「他館の話も聞けて、さまざまな気づきを得られた」、「実習があったのでわかりやすかった」などの声もありました。また、全国書誌データ、レファレンス協同データベースのどちらか一方に興味があって参加したが、もう一方も学べてよかったとの感想もありました。

NDLでは、今回のようにNDLで開催する集合研修のほかにも、職員を各地の研修会などに研修講師として派遣する講師派遣型研修や、インターネットから受講できる遠隔研修も行っています。ぜひご活用ください。

今後も全国書誌データやレファレンス協同データベースが利活用されるよう、さまざまな取組みを進めていきます。

また、レファレンス協同データベース事業に参加する図書館を、随時受け付けております。ご参加をお待ちしております[6]

(収集・書誌調整課)

[1] 研修会の資料を以下のページに掲載しています。
http://www.ndl.go.jp/jp/data/data_service/event.html, (参照 2016-08-29).

[2] NDL-OPACからダウンロードしたテキストファイルを図書館システムに取り込む方法もあります。
NDL-OPACからのダウンロードについては、以下をご覧ください。
http://www.ndl.go.jp/jp/data/data_service/jnb/ndl_opac.html, (参照 2016-08-12).

[3] NDLが提供する書誌データの取込み機能を実装している図書館システムの一覧を、下記ページに掲載しています。
http://www.ndl.go.jp/jp/data/data_service/index.html#data, (参照 2016-08-12).

[4] NDL-OPACからダウンロードしたテキストファイルを加工して、文献リストを作成する方法もあります。ダウンロードしたファイルをテキストエディタで加工する方法について、本誌2014年4号(通号31号)のコラムでご紹介しています。
http://www.ndl.go.jp/jp/data/bib_newsletter/2014_4/article_05.html, (参照 2016-08-12).

[5] 「NDL書誌データ取得シート」および「NDL書誌データ検索シート」は、NDL非常勤調査員でもある同志社大学の原田隆史教授が作成したツールです。
「NDL書誌データ検索シート」は、NDLサーチをキーワード・NDC・NDLCで検索した結果(書誌データ)を表示できます。
本誌2015年3号(通号34号)のコラムで、使い方をご紹介しています。
http://www.ndl.go.jp/jp/data/bib_newsletter/2015_3/article_06.html, (参照 2016-08-12).
また、「NDL書誌データ取得シート」および「NDL書誌データ検索シート」はカスタマイズすることもできます。詳しくは、本誌2015年4号(通号35号)でご紹介しています。
http://www.ndl.go.jp/jp/data/bib_newsletter/2015_4/article_08.html, (参照 2016-08-12).

[6] レファレンス協同データベース事業への参加については、以下のページをご覧ください。
http://crd.ndl.go.jp/jp/library/entry.html, (参照 2016-08-12).


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NDL書誌情報ニュースレター(年4回刊)

ISSN 1882-0468/ISSN-L 1882-0468
2016年3号(通号38号) 2016年9月28日発行

編集 国立国会図書館収集書誌部
発行 国立国会図書館

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