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書誌データからみた70年史(1)―年表

NDL書誌情報ニュースレター 祝!開館70周年

NDL書誌情報ニュースレター2018年3号(通号46号)

【はじめに】

平成30(2018)年、国立国会図書館(NDL)は開館70周年を迎えました。書誌データの作成・提供業務もまた、70周年の節目を迎えます。

NDLは、全国書誌作成機関として、この70年の間にさまざまな取組みを行ってきました。

本誌では、「書誌データからみた70年史」と題し、今後、NDLの書誌データの作成・提供業務の歴史を、関連するトピックごとに振り返る記事を不定期で掲載する予定です。

第1回にあたるこの記事では、書誌データに関する取組みについて、開館50周年までを概観した後、その後のおおむね20年間を、本誌および前身誌にあたる『全国書誌通信』の記事やおしらせなど[1]を紹介しながら、年表というかたちで振り返ります。

【納本制度とともに始まった…書誌情報の提供】

まずは50周年までの取組みについて、簡単にご紹介します。詳しくは『国立国会図書館五十年史』[2]をご参照ください。

NDLの書誌作成・提供業務は、昭和23(1948)年のダウンズ報告書の勧告[3]に沿った方針に基づいて始まりました。

昭和23(1948)年5月に納本制度による受付を開始し、同年10月、納本制度により収集した国内刊行物が記録された書誌の速報として『納本月報』を創刊しました。その後、昭和25(1950)年に『国内出版物目録』に改題、さらに昭和30(1955)年に『納本週報』に改題し、刊行頻度も変更しました。

また、冊子体でまとめて速報するだけでなく、ひとつひとつの書誌情報を各図書館で利用できるよう、昭和25(1950)年には印刷カードの作成・頒布事業を開始しました。

昭和53(1978)年1月に『納本週報』の機械編さんを開始すると、書誌情報の提供方法が大きく変わります。

機械編さんで作成したデータを、昭和56(1981)年4月から機械可読目録のJAPAN/MARC(和図書)として頒布開始しました。同時に冊子体を『日本全国書誌』に改題しました[4]

これまで冊子体や印刷カードといった紙媒体でのみ提供してきた書誌情報を、国内外のシステムで利用できる書誌データとしても提供するようになったのです。

機械編さんの開始により、書誌データを新しく作成するだけでなく、これまで紙媒体で維持・提供してきた書誌情報をデータベースに遡及入力し、提供できるようになりました[5]。そして、平成9(1997)年3月、ついに印刷カードの作成・頒布事業を終了しました。

【インターネットという新しい世界…書誌提供サービスの広がり】

ここからは直近20年(平成10(1998)年以降)を年表で振り返っていきましょう。インターネット元年といわれる平成7(1995)年を経て、書誌データの作成・提供事業にもインターネットへの対応が求められるようになり、NDLの書誌提供サービスが大きく転換しました。平成12(2000)年には、オンライン閲覧目録(Web-OPAC)がホームページで公開され、NDL作成書誌データがインターネット上で検索できるようになりました。

平成14(2002)年の国際子ども図書館の全面開館および関西館の開館を機に、所蔵資料の分散配置が進むと、インターネットの活用が本格化します。東京本館・関西館・国際子ども図書館の3施設での一体的なサービスを実現するため、3施設の蔵書の統合的な検索と、資料利用の申込みを可能とした国立国会図書館蔵書検索・申込システム(NDL-OPAC)をホームページで公開しました。また、ホームページでの全国書誌の提供を開始したのも同年でした。

年表:平成10(1998)年から平成30(2018)年まで
平成10(1998)年 1月 JAPAN/MARC(M)改訂フォーマットの提供開始(PDF: 8.98MB)
平成11(1999)年 1月 『日本全国書誌』の収録対象を拡大(パッケージ系電子出版物等)(PDF: 2.96MB)
平成12(2000)年 1月 2000年問題対応に伴い、全国書誌番号(JP番号)の番号体系を変更(PDF: 1.64MB)
3月 Web-OPACにてNDL作成書誌データベースをホームページから提供開始(PDF: 5.54MB)
11月 第1回書誌調整連絡会議を開催(PDF: 5.17MB)(これ以降おおむね毎年度開催)
平成13(2001)年 1月 全国書誌サービスの新方針を公表(PDF: 5.17MB)
平成14(2002)年 4月 書誌部発足(PDF: 4.89MB)
JAPAN/MARC(M)及びJAPAN/MARC(S)のフォーマットの統合・改訂版の提供開始(PDF: 4.03MB)
『日本全国書誌』(ホームページ版)の提供開始(PDF: 4.89MB)
10月 NDL-OPACをホームページ上に公開(PDF: 3.38MB)
平成15(2003)年 1月 著者標目と件名標目の形式を統一(PDF: 3.38MB)
児童図書への日本十進分類法(NDC)付与開始(PDF: 5.47MB)
逐次刊行物として扱う資料の範囲を変更(PDF: 5.23MB)
『日本全国書誌』の収録対象資料を拡大(音楽録音資料・映像資料、地図資料、楽譜(一枚もの)、教科書等)(PDF: 5.23KB)
JAPAN/MARC UNIMARC版の提供開始(PDF: 9.72MB)
3月 「国立国会図書館分類表(NDLC)」をホームページに公表(PDF: 5.23MB)
11月 NDL-OPAC書誌レコード数1,000万件突破(PDF: 4.17MB)
平成16(2004)年 5月 雑誌記事索引採録誌選定基準・記事採録基準をホームページに公表
7月 音楽録音・映像資料へのJP番号付与開始(PDF: 7.98MB)
平成17(2005)年 4月 「国際目録原則覚書」最終草案(日本語訳)を公表(PDF: 4.14MB)
和図書の書誌データに記録する著者の範囲の拡大(PDF: 5.18MB)
6月 国立国会図書館件名標目表(NDLSH)をホームページに公表(PDF: 5.18MB)
10月 書誌データにおける個人情報の取扱いを公表
平成18(2006)年 4月 JAPAN/MARC 2006フォーマットの提供開始(PDF: 639KB)
9月 NDLSHのテキストデータの実験的提供(PDF: 639KB)
平成19(2007)年 6月 『日本全国書誌』冊子体を2007年22号(通号2631号)をもって終刊し、ホームページ版に一本化(PDF: 322KB)
NDL書誌情報ニュースレターの創刊(5月に創刊準備号を刊行)(PDF: 322KB)
7月 国立国会図書館ダブリンコアメタデータ記述要素(DC-NDL)をホームページに公表(PDF: 468KB)
平成20(2008)年 3月 「国立国会図書館の書誌データの作成・提供の方針(2008)」を策定(PDF: 420KB)
4月 収集書誌部発足(PDF: 420KB)
12月 雑誌記事索引新着情報のRSS配信サービス開始(PDF: 874KB)
平成21(2009)年 1月 国内刊行図書の整理業務を再編・書誌データの作成方法を変更(一部、民間MARCを導入)(PDF: 628KB)
2月 NDL-OPACからの書誌データのダウンロードサービス開始(PDF: 1.03MB)
3月 「国際目録原則覚書」(日本語訳)をホームページに公表(PDF: 1.1MB)
4月 JAPAN/MARC 2009フォーマットの提供開始(PDF: 82KB)
5月 「国立国会図書館の書誌サービスの新展開(2009)―今後4年間の枠組み」を策定(PDF: 420KB)
7月 「On the Record : 書誌コントロールの将来に関する米国議会図書館ワーキンググループ報告書」と「On the Recordに対する米国議会図書館の回答書」の日本語訳をホームページに公表
平成22(2010)年 3月 日本全国書誌の在り方に関する検討会議を開催
OCLC(Online Computer Library Center, Inc.)を通じたJAPAN/MARCの国際的提供について、OCLCと合意
6月 ウェブ版国立国会図書館件名標目表(Web NDLSH)を公開(PDF: 1.05MB)
8月 公共的書誌情報基盤に関する実務者会議を開催
10月 国立国会図書館サーチ(開発版)で「NDL新着図書情報」の提供開始(テキストファイル形式)(PDF: 742KB)
11月 OCLCのWorldCatからのJAPAN/MARC(M)提供開始(PDF: 861KB)
平成23(2011)年 1月 国立国会図書館サーチ(開発版)における「NDL新着図書情報」サービスの拡充(書誌作成中データの検索・閲覧、RSS配信開始)(PDF: 639KB)
6月 NDL書誌データの個人情報保護対策基準とその取扱いを公表
7月 「国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス(Web NDL Authorities)開発版」を公開(PDF: 681KB)
NDLSHの提供方法の変更(PDF: 835KB)
11月 『日本全国書誌』(ホームページ版)の提供終了(PDF: 485KB)
平成24(2012)年 1月 新しいNDL-OPACでのサービスを開始(NDL-OPACから全国書誌データのダウンロードサービスを開始(PDF: 467KB))
Web NDL Authoritiesを本公開(PDF: 835KB)
一部のパッケージ系電子資料及び児童誌について、雑誌記事索引への採録を開始(PDF: 784KB)
JAPAN/MARC等のプロダクト提供サービスの書誌データフォーマットをMARC 21に変更(PDF: 703KB)
4月 「デジタル時代の全国書誌」(日本語訳)をホームページに公表(PDF: 506KB)
7月 書誌情報提供サービスのアンケートを実施(~9月)(PDF: 1.32MB)(これ以降隔年で実施)
10月 OCLCにJAPAN/MARC(A)を送付開始。バーチャル国際典拠ファイル(VIAF)から典拠データの提供開始(PDF: 1MB)
12月 「典拠データの機能要件(FRAD)」(日本語訳)をホームページに公表(PDF: 2.14MB)
NDL-OPACで新着書誌情報のリストを提供開始(PDF: 1.32MB)
平成25(2013)年 1月 全国書誌のRSS配信開始(PDF: 2.14MB)
2月 「国立国会図書館の書誌データ作成・提供の新展開(2013)」を策定(PDF: 834KB)
4月 洋図書にRDAを適用開始(PDF: 2.14MB)
7月 OCLCのWorldCatからのJAPAN/MARC(S)の提供開始(PDF: 1.07MB)
8月 VIAF評議会会議に出席(PDF: 1MB)(これ以降毎年度参加)
10月 日本図書館協会目録委員会と連携し、新しい『日本目録規則』の策定に向けた作業を開始(PDF: 1MB)
11月 図書館システムベンダー向けの書誌データ利活用説明会を開催(PDF: 1MB)
12月 OCLCのWorldCatからの雑誌記事索引の提供開始(PDF: 1MB)
平成26(2014)年 2月 NDL書誌データ対応システム一覧をホームページに公表(PDF: 1MB)
3月 全国書誌(電子書籍・電子雑誌編)の提供開始(API、RSS等)(PDF: 1MB)
4月 JAPAN/MARC(M)とJAPAN/MARC(S)を一本化したJAPAN/MARC(M/S)の提供開始
国内刊行地図資料へのNDLSH付与開始(PDF: 1MB)
6月 全国書誌(電子書籍・電子雑誌編)TSVファイル一覧をホームページに公表(PDF: 834KB)
7月 全国書誌データ利活用説明会を開催(PDF: 983KB)(これ以降毎年度開催)
8月 全国学校図書館研究大会での広報(これ以降毎年度参加)
平成27(2015)年 3月 ISSN日本センター、ROAD(Directory of Open Access scholarly Resources)への登録作業を開始
6月 書誌データ水準をホームページに公表
平成28(2016)年 1月 国内刊行出版物の書誌情報(直近1年分)をオープンデータセットとして提供開始
3月 Web NDL Authoritiesの英語版を公開
4月 雑誌記事索引データに記録する著者等の対象拡大
平成29(2017)年 2月 新しい『日本目録規則』の全体条文案をホームページに公表(策定作業は日本図書館協会と連携)
4月 NDC10版の適用開始
8月 NDL書誌データの修正に関する取扱い及び書誌データにおける個人情報取扱要領を公表
平成30(2018)年 1月 国立国会図書館書誌提供サービス(NDL-Bib)の提供開始(NDL-OPACのサービス終了)
3月 日本図書館協会目録委員会と協力し策定した『日本目録規則2018年版』予備版が日本図書館協会ホームページに公表される
「国立国会図書館書誌データ作成・提供計画2018-2020」を策定
「国際目録原則覚書」2016年12月版(日本語訳)をホームページに公表
7月 出版情報登録センター(JPRO)近刊情報の国立国会図書館サーチからのAPI提供開始
12月 日本図書館協会から『日本目録規則2018年版』本版の冊子体刊行およびPDF版公表(予定)

こうして振り返ると、この20年の書誌データに関する取組みでは、インターネット環境を利用しながら、次のような点に重点を置いてきたことがわかります。

(1)
NDLの書誌データ・典拠データそのものを広く提供すること
(Web-OPAC・NDL-OPACの公開、新着図書情報(平成24(2012)年に新着書誌情報に名称変更)の提供、Web NDL Authoritiesの開発・公開、オープンデータセットの公開など)
(2)
NDLの書誌データ・典拠データを外部のデータやサービスと連携すること
(OCLCのWorldCatでの書誌データ提供、VIAFでの典拠データ提供など)
(3)
書誌作成に関する情報を広く公表すること
(NDLCやNDLSH、雑誌記事索引に関する基準類の公表、書誌データに関する個人情報取扱いの公表など)

NDLは、多くの取組みにおいて、明確な基準に従ってデータを作成すること、広く利用しやすいデータを提供することを意識しています。これらの点を今後も意識し、利用しやすい書誌データ・典拠データを作成・提供していきます。

【おわりに】

図書館界では、この20年の間に、「国際目録原則覚書」が策定および改訂され、書誌レコードの機能要件(FRBR)やFRADによって書誌データ・典拠データの機能が新たに捉えなおされるといった国際的な動きがありました。インターネット環境の発展に伴い、図書館が作成する書誌データのウェブ上での流通・交換が進み、より幅広い利用者に幅広い目的や方法で利用されることを視野に入れ、書誌データ作成・提供事業の見直しが進んだ時代といえます。

この流れを受けてNDLは、平成30(2018)年3月に「国立国会図書館書誌データ作成・提供計画2018-2020」(PDF: 386KB)を公表しました。この計画はこれまでの取組みを次につなげるとともに、書誌データ作成・提供事業に求められる変化に対応していくための戦略的な計画です[6]

NDLを取り巻く環境は常に変化していますが、私たちはさまざまな状況に対応し、よりよい書誌サービスを提供していきます。新しい取組みを続けるNDLの今後にご期待ください。

田村 浩一
(たむら こういち 収集・書誌調整課)

[1] 『全国書誌通信』および本誌の記事は、以下のページからご覧いただけます。
・全国書誌通信(平成元(1989)年にNo.72から刊行開始。平成19(2007)年にNo.127で終刊)
http://www.ndl.go.jp/jp/data/bib_newsletter/bjnb_index.html, (参照 2018-08-01).
・NDL書誌情報ニュースレター(平成19(2007)年から刊行中)
http://www.ndl.go.jp/jp/data/bib_newsletter/index.html, (参照 2018-08-01).

[2] 国立国会図書館五十年史編纂委員会. 国立国会図書館五十年史 本編. 国立国会図書館, 1999, 793p.

[3] 「「ダウンズ報告書」は、整理技術に関し、11項目の勧告を行った。(中略)その結果、和漢書と洋書とは別々に整理することを提言している。具体的には著者主記入制、辞書体目録の採用、分類排架、そして著者記号法等の導入、さらに和漢書、洋書のツール(目録規則、分類表、件名標目表等)について既存のものの早急な改善による使用を勧告した。さらに同勧告には、全国総合目録、全国書誌、雑誌記事索引、印刷カード等の諸条項が加わっていた。」(『国立国会図書館五十年史』p.502より)

[4] 坂本博. 日本全国書誌再考. 全国書誌通信. 2004, (118), p.1,
http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_8723857_po_118.pdf?contentNo=1&alternativeNo=, (参照 2018-08-10).

[5] 国立国会図書館. “過去に作成した書誌データに関する情報”.
http://www.ndl.go.jp/jp/data/catstandards/recon.html, (参照 2018-08-01).

[6] 諏訪康子. 「国立国会図書館書誌データ作成・提供計画2018-2020」の概要. NDL書誌情報ニュースレター. 2018年2号(通号45号).
http://www.ndl.go.jp/jp/data/bib_newsletter/2018_2/article_01.html, (参照 2018-08-01).


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NDL書誌情報ニュースレター(年4回刊)

ISSN 1882-0468/ISSN-L 1882-0468
2018年3号(通号46号) 2018年9月26日発行

編集 国立国会図書館収集書誌部
発行 国立国会図書館

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