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第4章 立憲政治の危機

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c. 政党の解消と翼賛政治

4-11 近衛新党

宮中に向かう近衛文麿 昭和15年7月17日 『昭和 二万日の全記録』第5巻所収
宮中に向かう近衛文麿 昭和15年7月17日 『昭和 二万日の全記録』第5巻所収

斎藤隆夫の反軍演説を契機に各政党の有志議員が聖戦貫徹議員聯盟を結成し、政党の解消・一大強力政党の結成を主張した。また、昭和14(1939)年9月に勃発した第2次世界大戦で、昭和15年4月からのドイツの電撃作戦が成功して欧州情勢が激変したことは、日本に衝撃を与えた。そこで、新たに強力な指導体制を構築すべく、近衛文麿を党首とする新党の樹立運動が活発化する。

近衛の側近である有馬頼寧は同年6月4日の日記に、近衛の意思も大体定まった様に思われたと記しており、同日夜に、近衛は記者会見で新党構想を語った。さらに6月24日、近衛が枢密院議長を辞職して新体制運動に邁進することを表明したのを受けて、各政党は競って解党に向かった。7月に社会大衆党、立憲政友会久原派、同統一派、国民同盟、政友会中島派が、8月には、第一議員倶楽部、立憲民政党が解党した。しかし、10月に結成された大政翼賛会は国民運動の実行推進機関にとどまり、「一大強力政党」は実現しなかった。

[日記 有馬頼寧]

[各政党解党届]

『[各政党解党届]』
  • 昭和15年7~8月
  • 衆議院事務局
  • 「党派関係書類 自昭和十一年一月至昭和十五年八月」所収
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