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第5章 新日本の建設

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a. 終戦と占領

5-2 戦争責任

ミズーリ号上での降伏調印式 増補版『敗北を抱きしめて』上所収
ミズーリ号上での降伏調印式 増補版『敗北を抱きしめて』上所収

芦田均 『画報近代百年史.』第18集所収
芦田均 『画報近代百年史.』第18集所収

この原稿は敗戦後初めての議会である、帝国議会第88臨時議会(昭和20(1945)年9月4・5日開催)に芦田均が提出した質問主意書の原稿である。

日本の敗戦の原因を、日本が世界から孤立するに至った経緯や、開戦準備や戦争指導、総力戦体制(生産増強、人的資源活用)などの戦争遂行体制確立の不充分さなどの観点から指摘し、敗戦責任の所在を明らかにするための政府の措置について、鋭く追及している。当時、議会は大日本政治会に統制されたままであったため、議場での質問は封じられ、書面による提出にとどめられた。

質問書に対し翌日送付されてきた政府の答弁は、「戦争遂行上各方面に互り組織、施策等に幾多遺憾の点あり」「政府は過去の経験を以て将来に対する誡めとなし今後の施策に万全を期したき所存」という表面的なものにとどまっていた。これを受け芦田は、「誠意の認められない答弁」であり、「呆然として云うところを知らなかった」と、戦争責任の所在を曖昧にしたままで国民に国家再建を呼びかけることの不条理を述べている。また、自身の戦争責任については、「責任を感じないのではない」としつつも、「率直に云ってあれ以上にどうすることもできなかった」と振り返っている。

大東亜戦争ヲ不利ナル終結ニ導キタル原因並ニ其責任ノ所在ヲ明カニスルタメ政府ノ執ルベキ措置ニ関スル質問

[政府の答弁書に関しての感想]

『政府の答弁書に関しての感想』
  • 昭和20年
  • 芦田均関係文書  書類の部 161
  • 国立国会図書館(寄託)
  • 執筆の月・日不明
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