解説
実業家。豪農進藤丈右衛門の六男に生まれる。安政2(1855)年儒者池田草庵の青谿書院に入門、尊王倒幕運動に加わり、文久3(1863)年生野の変に参加。幕府の嫌疑を避けるため「原六郎」と改名した。戊辰戦争では官軍の一員として参戦。明治4(1871)年欧米に留学し経済学・社会学や銀行論を学ぶ。帰国後金融業界に入り、11(1878)年に第百国立銀行、13(1880)年に貯蓄銀行の嚆矢である東京貯蔵銀行を創立し、頭取に就任。16(1883)年には横浜正金銀行の頭取に就任して経営を再建した。日本銀行、台湾銀行などの創立委員を歴任し、東武鉄道、帝国ホテルなどの重役、富士製紙、横浜船渠の社長も務め、日本経済黎明期の発展をけん引した。
関連資料