解説
豪農片倉市助の三男として生まれ、今井家の養子となる。明治19(1886)年渡米、23年帰国後、片倉家の松本製糸所長。28年兄片倉兼太郎らと共に片倉組を結成し、製糸業経営に従事した。大正7(1918)年貴族院議員。9年片倉製糸紡績の設立にあたって副社長に就任、昭和8(1933)年社長となる。この他、紐育桑港万国博覧会協会長、蚕糸科学研究所理事長、日本蚕糸統制社長等を歴任し、一代交配蚕種の普及、御法川式多条繰糸機の研究援助及び実用化、蚕糸科学の振興など、製糸技術の向上を推進。第一次世界大戦後の蚕糸業救済事業、昭和前期の蚕糸業統制にも尽力した。
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