解説
小説家。明治35(1902)年幸田露伴に師事。42(1909)年に同門の田村松魚と結婚し、44(1911)年『あきらめ』が『大阪朝日新聞』の懸賞小説に当選し文壇に登場した。青鞜社賛助員や女優としても活躍する中、デカダン風の『炮烙の刑』(1914)で女流文壇の第一線となる。やがて松魚と離婚し、大正7(1918)年愛人のジャーナリスト鈴木悦の後を追ってカナダに渡り再婚した。昭和11(1936)年帰国、日本大使館嘱託として13(1938)年には上海に渡り婦人雑誌『女声』を創刊したが、終戦直前に同地で客死した。
関連資料
著作
『あきらめ』 田村俊子 著 金尾文淵堂
『木乃伊の口紅』 田村俊子 著 牧民社