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館長挨拶

倉田館長の写真

国立国会図書館への日頃からの皆様のご支援、ご協力に心から感謝申し上げます。

国立国会図書館は今年度、新たなビジョン「国立国会図書館ビジョン2026-2030―共につくる知の循環―」の下で活動を進めてまいります。国立国会図書館法に定められた使命と基本的な役割を果たすため、また昨年度までに大きく進展した所蔵資料のデジタル化をさらに生かすために、新ビジョンでは5つの重点事業と14の重点実施事項を定めました。

  • 重点事業1 ネットワークとしての「ナショナル・コレクション」を築く
  • 重点事業2 デジタルで知へのアクセスをひらく
  • 重点事業3 国会活動を確かな根拠で支える
  • 重点事業4 情報技術を活用したサービスで知の創造に貢献する
  • 重点事業5 知の循環を支える組織をつくる

焦点を当てたのは「共に」と「循環」です。図書館界において、「ナショナル・コレクション」は納本制度を備えた国立図書館の蔵書と考えられることが多いですが、デジタル化が進展し、「国の蔵書」が紙の出版物だけではなくなった現在、「ナショナル・コレクション」とは、国立国会図書館が所蔵・保管する資料だけを指すものではないと考えます。特に電子書籍・電子雑誌に関しては、他機関が所蔵・保管しているコンテンツとも有機的につながることが必須です。関係機関との連携を強化して、「ナショナル・コレクション」を共につくっていきたいと考えています。そこでは前ビジョンで力を入れてきた当館所蔵資料のデジタル化、全文テキスト化も、引き続き重要な事業として推進してまいります。

この共につくりあげた「ナショナル・コレクション」を、より多くの方が利用しやすい知の基盤として構築し、その知の基盤の利活用が、知の再生産活動をはじめとした社会の様々な活動につながっていくことが「知の循環」です。知の基盤の利用が、次の知の生産へ直接つながることが最もわかりやすい循環ですが、その利用が学習や趣味の活動に生かされるなら、それも一つの「知の循環」ではないでしょうか。さらに知の基盤の利用データや活用事例に基づいて、より高度な検索手法やシステムを開発できれば、それも「知の循環」の結果です。

新たなビジョンの下、国立国会図書館の活動が豊かな社会の形成に貢献していけるよう、関係者を含め広く国民の皆様のご理解とご支援を得ながら、努力を続けてまいりたいと思います。

「国立国会図書館ビジョン2026-2030―共につくる知の循環―」

令和8年4月
国立国会図書館長 倉田 敬子