ホーム > 採用情報 > 先輩からのメッセージ > 収集書誌部逐次刊行物・特別資料課 田代 篤史(平成14年度入館)(令和4年度職員採用説明会(令和5年2~3月開催))

国立国会図書館職員 先輩からのメッセージ

収集書誌部逐次刊行物・特別資料課 田代 篤史

主な経歴

  • 平成14年4月 入館(II種)、書誌部外国図書・特別資料課
  • 平成17年4月 書誌部逐次刊行物課
    (平成20年4月 収集書誌部逐次刊行物・特別資料課に組織再編)
  • 平成20年4月 調査及び立法考査局国会レファレンス課(平成21年7月~副主査、平成23年11月~係長)
  • 平成25年4月 収集書誌部収集・書誌調整課(平成25年4月~副主査、平成27年4月~係長、平成27年7月~主査兼係長)
  • 平成30年4月 収集書誌部逐次刊行物・特別資料課(平成30年4月~主査、平成31年4月~主査兼係長)

はじめに

大学での専攻は西洋史学でした。広く公のために働ける仕事に就きたいと考え、公務員を志望しました。他の官庁にも興味がありましたが、資料を集める・調べることに関心が向く性格であり、最終的に当館を選びました。

現在担当している業務

現在は逐次刊行物・特別資料課受入係に所属し、主に納本制度に基づき、国内で刊行された逐次刊行物(雑誌・新聞等)を収集する業務を担当しています。

当係には毎朝1,500点以上の逐次刊行物が届きます。2,000点を超えることも珍しくありません。これらを開封して確認し、そのほとんどについて1点ずつシステム上で受理記録を作成します。作業量が膨大になるため、受理記録作成については一部を外部委託しており、毎日の作業進捗の管理等も担当しています。

また、未納本となっている号を調査し、出版者の方々に納入していただくよう督促の連絡を行っています。

担当業務のやりがい・魅力

日本国内で発行された出版物を網羅的に収集し末永く保存すること。こうした文化資産の継承に微力ながらも携わることができ、この業務にやりがいを感じます。

また、当館が提供する諸サービスの点からも、収集業務はその基盤そのものと言えます。膨大な資料を収集し所蔵しているからこそ、国会活動のサポートにおいても、広く国民に対しても、唯一無二のサービスを提供できるのです。

隣接する業務の経験から

納本された雑誌から対象誌を選定の上で、掲載記事・論文についてのデータを作成し、国立国会図書館オンラインや国立国会図書館サーチで検索可能としています。現在の所属に異動する前には、この「雑誌記事索引」の作成・提供に関する業務に従事していました。

納本していただいた貴重な出版物ですから、これを最大限に享受できるよう情報提供の手段を講じる必要があります。記事・論文単位の詳細なデータを提供することで、利用者の方々が目当ての文献をより的確に検索し入手することを可能にしています。データ提供件数は、年間35万件程度であり、累計では1,400万件を超えています(オンライン資料を対象とした雑誌記事索引を含む)。

この規模はやはり国の中央図書館であればこそだと思います。収集した膨大な資料を広く利用可能とするための業務にやりがいを感じながら働くことができました。

当館職員を目指す方へ

私は以前に現在の所属部内で、書誌データ作成の基準類の策定や維持管理に関する業務にも従事したことがあります。そこで当館主催の会議・説明会における準備やプレゼンテーションを担当したり、海外出張を経験したりしました。当館外の関係者・有識者の方々から業務へのご協力や知見のご提供を得る機会もありました。数々の貴重な経験を思い起こすにつけ、あらためて国の中央図書館としての立場や求められる役割を感じ、身の引き締まる思いがします。

私がこうした経験を積みながら長く働き続けられているのは、何より職場のすばらしい上司・先輩・同期・後輩に恵まれたおかげです。日頃から話をし、的確な意見や助言を与えてくれ、協力を惜しまない人たちがいます。

物事に誠実に取り組むことができるみなさんに、ぜひ私たちの一員に加わっていただき、一緒によい仕事ができることを心待ちにしています。