ホーム > 採用情報 > 先輩からのメッセージ > 収集書誌部収集・書誌調整課 伊藤 暁子(平成20年度入館)(令和5年度業務説明会(令和5年10月~令和6年1月開催))

国立国会図書館職員 先輩からのメッセージ

収集書誌部収集・書誌調整課 伊藤 暁子

主な経歴

  • 平成20年4月 入館(Ⅱ種)、調査及び立法考査局国会レファレンス課
  • 平成22年4月 調査及び立法考査局社会労働課
  • 平成25年4月 調査及び立法考査局議会官庁資料課(平成27年7月~副主査)
  • 平成29年4月 利用者サービス部複写課(平成30年4月~係長)
  • 令和2年4月  総務部総務課(令和2年4月~副主査、令和3年4月~係長、令和3年7月~主査兼係長)
  • 令和5年4月  収集書誌部収集・書誌調整課(主査兼係長)

はじめに

大学・大学院では、教育社会学を専攻していました。当館を志望したきっかけは、修士課程で進路について考えていたときに当館の調査業務を知ったことです。当館の業務について調べていくうちに、膨大な所蔵資料に基づいて国会議員や国民に様々なサービスを提供することで、当館が研究と政策をつなぐ役割を持っていることに魅力を感じたため、受験しました。

現在担当している業務

日本国内で発行された全ての出版物は、国立国会図書館法という法律に基づき、当館に納入することが義務付けられています。当館では、この納本制度によって国内出版物を網羅的に収集して、国民共有の文化的資産・知的活動の記録として永く保存し、後世に継承しています。現在所属する収集・書誌調整課納本制度係は、この納本制度を円滑に運用するための企画や調整を担当しています。

担当業務のやりがい・魅力

具体的には、国内出版物の収集状況を注視したり、実務担当からの制度の解釈に関する相談に対応したりするなどして納本制度の運用状況を確認し、調整しています。また、有識者から構成され、国立国会図書館長の諮問に応じて納本制度に関する重要事項などを調査審議する納本制度審議会の事務局を担っており、出版流通状況の情報収集を行い、今後の納本制度の在り方などを検討しています。情報収集を行うに当たっては、出版関係者や有識者にヒアリングを行ったり、海外の状況にも視野を広げて調査したりすることもあり、それらを通じて国内外の出版流通関係の最新動向や様々な立場の関係者の考え方を把握できることは、納本制度係の業務の大きな魅力の一つです。

また、近年では、納本制度の対象とはならない電子情報が増加しており、納本制度審議会での検討を踏まえて、納本制度とは別に、公的機関のインターネット資料や民間のオンライン資料(電子書籍・電子雑誌等)を収集する制度が構築されています。納本制度や電子情報を収集する制度を検討することで、国立国会図書館の在り方、ひいては国内の情報の流通・収集・保存・利用までの在り方を考えることにつながり、非常に大きなスケールの業務に携わっていることを実感します。

当館職員を目指す方へ

そのほかにも、調査業務や利用者サービス、総務部での官房業務も経験しましたが、これまで経験した業務が相互に関連して、現在の業務につながっていると思います。また、公共図書館に出張して研修の講師を担当したり、短期在外研究で欧州の国立図書館を訪れて各国の複写サービスを調査したりする経験を積むこともできました。このように、当館は様々な業務経験を重ねて常に成長することができる場所であり、多様なバックグラウンドを持った職員と共に業務をやり遂げることができるところです。そんな国立国会図書館をぜひ皆さんの将来の職場として検討していただければ嬉しく思います。