令和6年度国立国会図書館長と都道府県立および政令指定都市立図書館長との懇談会を開催しました
6月27日、標記懇談会が開催されました。この懇談会は、国立国会図書館と公共図書館との協力の推進を図ることを目的として開催され、今年で59回目となります。5年ぶりに対面形式により行い、都道府県立および政令指定都市立図書館64館が参加しました。
はじめに、高木秀人文部科学省総合教育政策局地域学習推進課長が、最近の図書館行政の動向について報告しました。続いて、今年度の懇談会のテーマ「災害、防災、図書館」の下、石川県立図書館の田村俊作館長が令和6年能登半島地震の同館および県内の他図書館における被災状況と同館が行った支援について報告し、岩手県立図書館の森本晋也館長が同館の震災・防災の学び合いスペース「I-ルーム」の概要と「I-ルーム」を活用した復興・防災教育の事例等について報告しました。
後半は、各館での災害対策や地域の情報拠点としての取組・課題をテーマに、8つのグループに分かれて意見を交換し、各グループの代表者が内容を報告しました。より実用的な防災マニュアルの整備や開館日に利用者も参加して行う実効性のある避難訓練の必要性、職員の防災意識の向上、館内ハザードマップの作成の重要性が指摘されました。このほか、災害記録の収集、デジタルアーカイブ公開、資料展示、防災講座の開催等、地域の情報拠点としての取組についての紹介もありました。
(国立国会図書館 総務部 支部図書館・協力課)