4 実学・測量関係
紙の仕掛け
『秘伝地域図法大全書』の附録の一つに、太陽と月の位置関係を確認できる仕掛けがある。
紙が何枚か重ねてありり、一番上の紙の赤丸は、太陽で、2枚目の日付の位置に合わせる。日付の紙には1か所穴があいているので、隠れている3枚目の月の形から、正しいものを選ぶ(江戸時代は太陰太陽暦で、月の満ち欠けの周期を1か月としているので、三日月、十五夜の満月というように、日付から月の形がすぐわかる)。
これで、太陽と月の位置関係が決まるので、そのまま回転させれば、何時頃、どの方向に月が見えるのか、おおよそを確認できる。
一日の新月。太陽と同方向にあるので、昼、空にあるが見えない。
三日月。太陽が沈むころ、西の空に見える。
十五夜の満月。太陽と正反対の位置にあり、夕暮れに東から昇る。
23日頃の下弦の月(左半分が光る月)。真夜中に東の空から昇る。