資料と解説

2-3 憲法問題調査委員会における議論と各委員による改正試案の起草

1945(昭和20)年11月24日に開かれた憲法問題調査委員会第4回総会で、26日から始まる第89回帝国議会(臨時会)の会期中は委員会を頻繁に開けないことから、各委員がそれぞれ改正私案を起草して、閉会後の12月22日の総会で各案について検討することが決められた。本資料群は、この申し合わせに基づいて作成されたもの。このうち一部は翌年1月になってから提出された。それまでの委員会における審議の経過からして、天皇の地位に根本的な変更を加えようとするものは、いずれの案にもなかった。なお、本資料群は、調査委員会発足の当初には想定していなかった憲法改正の具体案の作成へと、委員会の方針が調査研究から大きく転換したことを示している。

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