関西館の建設目的・基本機能
関西館の建設目的
関西館は、図書館資料の収蔵スペースを長期的に確保し、21世紀の高度情報化社会における情報需要に的確に対応するとともに、関西地域の大型情報提供施設としての機能を果たすことを目的として計画されました。関西館の建設目的は、以下の2点に要約できます。
1. 図書館資料の増加に対応した収蔵書庫の確保
現在の東京都千代田区永田町にある施設(東京本館)の書庫の総収蔵能力は約1,200万冊ですが、資料が年々増加し、平成13年度にはほぼ満杯となりました。貴重な資料を有効に活用するためには、長期的に書庫スペースを確保することが不可欠です。関西館は、こうした所蔵資料の増加に対応する大規模書庫としての役割を担っています。
2. 高度情報化社会に対応した図書館サービスの提供
情報通信技術の発展やインターネットの出現により多様化し複雑化した国民の情報ニーズに応えるため、最新の技術を活用した図書館サービスの提供が国立国会図書館に求められています。従来の来館中心のサービス方式では、関東地方以外に在住の方々の情報要求にお応えするのが難しく、利用者の方々が直接来館しなくても遠隔地から国民共有の情報資源に対して容易にアクセスが可能となる、いわゆる「非来館型」の利用に適した体制づくりが必要とされています。関西館は、これらの要件を満たす「電子図書館」の機能を備えた新しいサービスの拠点として活動を行っています。
関西館の基本機能
1. 資料提供サービス
- 遠隔利用サービス
- 来館利用サービス
- アジア情報サービス
2. 図書館協力事業
- 総合目録ネットワーク事業
- 障害者図書館サービス協力事業
- レファレンス協同データベース事業
- 図書館情報学に関する調査研究、図書館員研修
3. 電子図書館事業
- 電子図書館コンテンツの構築とサービスの提供