本館外観
関西館は、図書館資料の収蔵スペースを長期的に確保し、21世紀の高度情報化社会に対応した図書館サービスを提供することを目的として2002年に設置されました。
本館の設計は、建設省(現国土交通省)主催の国際コンペにおいて最優秀作品に選ばれた陶器二三雄氏(陶器二三雄建築研究所所長)によります。
地上4階、地下4階の建物は、およそ6万m2の延床面積があり、閲覧室や書庫など約8割は地下に構成されています。地下2階から地下4階の書庫には約600万冊分の収蔵スペースがあります。
鋸 屋根
関西館がある関西文化学術研究都市は京阪奈丘陵と呼ばれ、豊かな自然が残っています。鋸屋根は、中庭の雑木林と共に、周囲の自然との連続性を意識して設計されました。
北向きの面には芝を張り、また、南向きの面は、光を乱反射する特殊なガラスを使用し、地下に位置する閲覧室に自然の光を取り込んでいます。
外壁
本館の建物の外壁はガラス製のカーテンウォールです。建物前面は、二重サッシ構造で、幅3.75m、高さ1.5mのガラスにアルミフレームを取り付けたユニット約2,000組から構成されています。ユニットのガラスは、内側と外側とのパターン模様が異なるエッチングを施されたタペストリーガラスです。
従来、このような外壁の工事には、鋼製足場を組み、足場上で作業を行う工法がとられていましたが、地上で組み立てた鉄骨を油圧ジャッキで一気に引き起こす工法(ウェイクアップ工法)を全国で初めて採用しました。その結果、品質・精度の高いカーテンウォールを、安全に短期間で作ることができました。
中庭
本館地下1階に設けられた中庭は、
利用者は、東西の中庭の間の通路を通り、閲覧室へと進みます。