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1-14 植木枝盛の憲法構想
植木枝盛 『植木枝盛集』第1巻所収
明治13(1880)年11月、国会期成同盟の大会において参加各組織が憲法見込案を持ち寄ることが決定され、同盟において指導的役割を担っていた立志社もまた、憲法の草案作成を開始した。「東洋大日本国国憲案」は立志社の憲法起草委員、植木枝盛による憲法案である。軍事および外交の総裁として皇帝を位置付ける一方、地方自治を尊重してアメリカやスイスに倣う連邦制国家を構想していること、立法権を全国民に属するものとし、国会中心の統治体制構築を提案していること、人民の自由権利をきめ細かく保障し、これを担保するための抵抗権・革命権を認めていることなどの点に特徴があり、自由主義的・民主主義的性格が見出される。
東洋大日本国々憲案
- [明治14年8月]
- 牧野伸顕関係文書 書類の部 89
- 国立国会図書館