憲法問題調査委員会委員長を務めた松本烝治国務大臣の手記。同委員会の「憲法改正要綱」がGHQに提出された1946(昭和21)年2月8日から、枢密院での審議が終了した同年5月までの時期が3部に分けて記録されている。「I」ではGHQ草案の手交とその受入れをめぐる交渉、およびGHQ草案に基づく政府案の作成の模様が、「II」ではGHQ側(ケーディス)との政府案をめぐる激論の様子や、「憲法改正草案要綱」の発表に至るまでの閣議の状況が記されている。「III」では、GHQ側との交渉から身を退き、さらに幣原内閣の総辞職とともに憲法改正問題に関わる役割を失った松本が、最後に枢密院審議を見届けることで「自ラ慰ムル所」としたと述べている。
松本文書は、憲法制定に関する重要資料として宮沢俊義らの東京大学占領体制研究会が保管していたが、松本の没後、遺族の意向により東京大学法学部に寄託されたものである。本展示会においては、この「司令部側トノ交渉一般 I II III」のほかにも、松本文書からの資料を数点掲載している。
資料名 | 司令部側トノ交渉一般 I II III |
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年月日 | [昭和21年2月~5月] |
資料番号 | |
所蔵 | 東京大学法学部法制史資料室松本文書 |
原所蔵 | |
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