ホーム > 第1章 立憲国家への始動 > a. 維新前後の政体構想 > 坂本龍馬の政体構想
1-2 坂本龍馬の政体構想
慶応3(1867)年6月、土佐藩士後藤象二郎は前藩主山内容堂(豊信)に対し、公議政体論に基づく大政奉還の進言を行った。これに際して坂本龍馬が後藤と相談のうえ作成した時局救済策が、いわゆる「船中八策」である。大政奉還のほか、議会制度、官制、外交、大典の撰定、軍制など後の明治新政府の基礎となる建言を含んでおり、同年10月に土佐藩から幕府へ提出された大政奉還に関する建白書も、この「船中八策」に基づいて作成された。「新政府綱領八策」は、「船中八策」をもとに坂本龍馬が起草して土佐藩重役に示した政体案で、伏字部分は山内容堂説、徳川慶喜説などあり、今も通説は定まっていない。下関市立長府博物館(山口県)に別本が所蔵されている。