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第3章 大正デモクラシー

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c. 政党政治の時代

3-8 平民宰相

原首相と閣僚ら 『原敬全集』下所収
原首相と閣僚ら 『原敬全集』下所収

首相の健康問題と米騒動から寺内内閣退陣の情勢が濃くなると、後継首相の選定が問題となった。政党内閣を避けたい元老山県は西園寺の首相再就任を考えていたが、西園寺は健康上の不安などを理由に断りつづけた。西園寺の辞退の意思が固いことを受けて、山県も西園寺の奏薦をあきらめ、政友会総裁であった原敬に内閣組織の大命が降下した。この頃、山県の政治秘書をしていた松本剛吉の日記には、この間の山県の言動が生き生きと描かれている。

大正7(1918)年9月29日に成立した原内閣は、外務・陸軍・海軍大臣をのぞく閣僚が政友会員で組織され、初の本格的政党内閣と評された。原自身も爵位を持たない最初の首相として「平民宰相」と称された。なお、衆議院の議席を持つ首相も原が最初である。

政治日誌 壱巻

『政治日誌 壱巻』
  • 大正7年9月8日~17日
  • 松本剛吉関係文書 38
  • 国立国会図書館
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