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5-8 経済の再建
石橋湛山 『石橋湛山日記』上所収
昭和20(1945)年11月24日、GHQは日本政府に「戦時利得の除去及び国家財政の再編成に関する覚書」(SCAPIN337)によって、戦時利得税の創設、戦時補償の封鎖などを指令した。これは、インフレーションの抑制のための経済統制の強化と同時に、経済の非軍事化という目的も持っていた。
翌年5月に成立した吉田茂内閣の石橋湛山蔵相は、積極財政を推進し、GHQのインフレ抑制政策と対立した。特に戦時補償の打ち切り・財産税徴収問題では、経済科学局(ESS)と幾度も衝突し、GHQ内で反感を持たれるようになった。
昭和22(1947)年1月、公職追放令が改正され、追放範囲が地方政界、言論機関にも拡大された。石橋は、戦前に東洋経済新報社を主宰していたことを理由として、公職追放審査の対象となったが、東洋経済新報社の自由主義・平和主義はGHQに理解されていると判断し、追放に関して楽観視していた。しかし、同年5月、石橋の公職追放令が発令された。石橋はこれを不当として、吉田首相宛てに大蔵大臣の辞職願を書いた。
Memorandum for: Imperial Japanese Government. Through: Central Liaison Office, Tokyo. Subject: Elimination of War Profits and Reorganization of National Finance
- 24 November 1945
- <SCA-1 Roll No.2>
- 国立国会図書館
- マイクロフィルム
- 原所蔵:米国国立公文書館(RG331)
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私の資格審査に就て
- 昭和22年4月
- 石橋湛山関係文書 443-1
- 国立国会図書館
辞職願
- 昭和22年5月17日
- 石橋湛山関係文書 443-2
- 国立国会図書館