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5-10 占領政策の転換
ジョージ・F・ケナン 『レーニン、スターリンと西方世界』所収
GHQによる占領は、「初期対日方針」(SWNCC150/4/A)などの基本文書に基づき、非軍事化・民主化を進めてきたが、米ソ冷戦の進行に伴い、政策の転換が始まった。
昭和23(1948)年3月に来日し、対日講和の方針をめぐってマッカーサーと会談した国務省政策企画部のジョージ・ケナンは、対日講和は時期尚早であるとの文書を国務省に提出した。国務省ではこれをもとに「アメリカの対日政策に関する勧告」を作成した。日本の防衛策として、沖縄の長期支配、横須賀海軍基地の拡張、日本の国内警察力の強化等を提言し、また、対日講和の非懲罰的な方針への変更、旧政財界人の公職復帰など、日本の政治的・経済的自立の促進のための政策を掲げた。この文書は、国家安全保障会議(NSC)に送られ、10月7日採択された。
Recommendations with Respect to U.S.Policy toward Japan(NSC13/2)
- 7 October 1948
- <Sheet No. TRUMAN-4847>
- 国立国会図書館
- マイクロフィッシュ
- 原所蔵:トルーマン大統領図書館