資料と解説・第2章 近衛、政府の調査と民間案
憲法問題調査委員会第6回総会(1945(昭和20)年12月26日)で雑談的に出た話を受けて、宮沢俊義が、それまでの議論を踏まえ、大幅改正の「甲案」と小改正の「乙案」という二つの案を試みに作成し、1946(昭和21)年1月4日の第8回調査会(小委員会)に提出したもの。このうち「甲案」が、2月1日の『毎日新聞』にスクープされた。しかし、この宮沢の案は、調査会(小委員会)における審議の参考とはされたが、実際の立案の基礎とはならなかった。