ごあいさつ

本年(2009年)は日本とオランダの通商が始まって400年になります。この機会に当館とオランダ王立図書館では、日蘭交流をテーマとしたそれぞれの所蔵資料を紹介する電子展示会を行うこととなりました。当館とオランダ王立図書館は2005年に協定を結び、協力活動の一環として今回の展示会が実現しました。

慶長14年5月30日(グレゴリオ暦で1609年7月1日)に2隻のオランダ船が平戸港に到着しました。7月25日(8月24日)には徳川家康が貿易を許可する朱印状を発行し、正式に貿易が始まりました。この朱印状は現在、オランダ国立公文書館で保管されています。

以後、日本が鎖国政策を採っても、オランダとの交流は続き、日本人にとってオランダは西洋文明を直接伝えてくれる唯一の国でした。我が国に西洋の文物がもたらされ、一方、オランダは日本の文物を西洋に伝えました。

江戸時代にオランダから受容し、独自に発展した蘭学は、明治以降の日本の近代化の礎となったと言われます。当館には江戸幕府旧蔵の蘭書(オランダ語の書籍)をはじめ、蘭学関係の資料も多数所蔵されておりますので、さまざまな観点から日蘭の交流を見ることができるような展示会といたしました。第1部では日蘭交流の歴史を概説し、第2部では6つのトピックを取り上げ、関連する当館所蔵資料をご紹介します。

当館の展示会とともに、オランダ王立図書館の展示会もぜひご覧ください。

Het Geheugen van Nederland

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The Netherlands-Japan