腕試し問題(難易度3)

幾何の問題 解答

容術

A9

コラム「測量の方法」 にあったヘロンの公式と面積の関係では、三角形の3辺の長さをa,b,c、面積をS、内接円の半径をrとする時、s=(a+b+c)/2とするとS=rs という公式があります。この直角三角形の場合a2+b2=c2かつS=ab/2ですので、

r=ab/(a+b+c) ={ab(a+b-c)}/{(a+b+c)(a+b-c)}={ab(a+b-c)}/{(a+b)2乗-c2乗}={ab(a+b-c)}/(a2乗+b2乗-c2乗+2ab)=(a+b-c)/2

という簡単な式となります。

A10

A10 図の直角三角形O1O2Hにピタゴラスの定理を使い、(r2-r1)2+x2=(r1+r2)2より x2=4r1r2 、すなわちx=2√(r1r2)となります。

A11 図で△ABCは直角三角形ですので (1) a2+b2=(2R)2です。Q9 の結果を使うと、内接円の半径は (2) r=(a+b-2R)/2となります。また、中点連結定理を利用すると (3) 2r+a/2=Rという関係があります。(2) からa/2=R+r-b/2、これを (3) に代入して2r+R+r-b/2=Rから b/2=3r 、すなわちb=6rです。するとa/2=R+r-3rよりa=2R-4r。このa,bを (1) に代入すると(2R-4r)2 +(6r)2=4R2となり、これから16Rr=52r2すなわち 4R=13rという関係が得られます。またa=13R/2-4r=5r/2です。

裁ち合せ

A12

A12 面積1の正方形を3個並べた長方形の面積は3ですので、作りたい正方形の1辺の長さは√3です。√3は直角を挟む2辺が1と√2の直角三角形の斜辺の長さですので、コンパスと定規で作ることができます。その長さの1辺を切り口とし、それと直交するようにハサミを入れることにすると作りたい正三角形の形が決まります。図はそうした切り方のひとつで、切り方は他にいろいろあります。

A13 A13
図の点ア、イ、ウ、エはそれぞれ各辺の中点ですので、四角形アイウエは平行四辺形になります(線分アイと線分ウエはともに共通の線分BDと平行で長さがその半分、線分アエと線分イウはともに共通の線分ACと平行で長さがその半分ですので、線分アイと線分ウエは平行で長さが等しく、同じように線分アエと線分イウは平行で長さが等しい)。したがって、線分アウと線分イエはそれぞれの中点で交わり、その交点をOとします。次に、線分イエに対して点アと点ウから垂線をおろし、その足をそれぞれP、Qとします。すると線分アPと線分ウQは平行で、線分アO=線分ウOですので、四角形アPウQは平行四辺形となります。これより、線分アP=線分ウQ、線分PO=線分QOとなり、従って線分エQ=線分イP、
線分エP=線分イQとなっています。四角形の内角の和は360°ですので、イエ、アP、ウQを切って、下図のように並べ変えると、きれいに長方形になります。また、この長方形の面積は「イエ×アP×2」となります。
A13

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