ホーム > 採用情報 > 先輩からのメッセージ > 調査及び立法考査局文教科学技術課 福田 一貴(平成29年度入館)(令和4年度職員採用説明会(令和5年2~3月開催))

国立国会図書館職員 先輩からのメッセージ

調査及び立法考査局文教科学技術課 福田 一貴

主な経歴

  • 平成29年4月 入館(総合職)、収集書誌部国内資料課
  • 平成31年4月 調査及び立法考査局国会分館
  • 令和2年4月 調査及び立法考査局文教科学技術課(令和4年7月~副主査)

はじめに

学生時代は化学を専攻し、研究室で様々な論文を読んで勉強しながら、実験に取り組んでいました。当時から、参考文献を読み込んで調査することに関心があり、立法調査業務に関わってみたいと考えて、当館を志望しました。また、学生時代に自身のルーツの調査に夢中になった時期があり、その際に利用した国立国会図書館デジタルコレクションに関心を持ったこともきっかけの1つでした。

現在担当している業務

当館の立法調査業務は調査及び立法考査局が主に担当しており、分野別の調査を担当する11の課が設置されています。私は、その中の文教科学技術課に在籍しており、高等教育(大学や専門学校等)や科学技術関連の調査を担当しています。

立法調査業務は、①国会議員等からの依頼に応じて行う「依頼調査」、②国政審議で論点になりそうなテーマを自発的に調査する「国政課題に関する調査研究」の2つの柱から構成されます。

依頼調査では、当館の蔵書等を最大限に活用し、報告書にまとめて提供しています。語学力をいかした外国の制度の調査、科学的な知識を活用した調査を行うことや、国会議員に対面で調査結果を説明することもあります。

国政課題に関する調査研究では、文部科学省における議論の進展及び私自身の科学的な関心から、日本で構想されている素粒子物理学を研究するための巨大な実験施設について執筆しました。当館のウェブサイト上でも公開されています(調査及び立法考査局の刊行物(近刊))。

担当業務のやりがい・魅力

国政の現場に接した業務であることが魅力の1つです。依頼調査で提供した資料や国政課題に関する調査研究(刊行物)が、国政審議(国会質疑等)で活用されることがあります。当館は、不偏不党の立場で調査を行うことが求められているため、提供する文献や報告書がその原則を満たしていることに最大限の注意を払い、責任感を持って日々の業務に取り組んでいます。

また、調査そのものも業務の魅力であると感じています。様々な依頼調査に接して、それまで知らなかった有用な資料を発見し、思わぬ知識を習得できることがあります。国立国会図書館の膨大な蔵書等を用い、自身の知識(学生時代に身に付けた理系分野の知識も含む。)も利用して、適切な回答や詳細な刊行物を作成できたときに達成感があります。論理的な報告書作成や、対面での説明の能力を成長させることもできます。

当館職員を目指す方へ

現在担当している立法調査業務以外にも、国内資料課では国内で刊行された図書の書誌データの作成に取り組み、国会分館では国会議事堂内の図書館の運営に関わりました。いずれの仕事にも、それぞれのやりがいと魅力があります。国内資料課では、理系分野の図書の分類において理系の知識を活用することができるなど、現在の担当業務と同様に自身の専門性が活用できる機会もありました。

当館が今後も国会や国民から求められる役割を果たしていくためにも、様々な専門分野の知識が必要であると思います。ぜひ、多様なバックグラウンドを持った皆さんと一緒に取り組んでいけることを楽しみにしております。